丹生屋★海外投資通信簿

米国株を中心に投資してるDiary

値上げの雑感

世の中、値上げラッシュです。
一番ニュースになっているのが原油でしょうか。
投資をしていて、商品先物に注目していると、まず相場の高騰があって気づきます。
ずいぶんしばらく続いて連日最高値更新する頃に新聞に出始め、そして新聞を賑わせはじめたら、実生活に影響が出てきます。
牛肉は話が出始めましたね。次は綿花かコーヒーか。はやり出したオートミールもどうかな。

私は、野菜飲料として伊藤園の充実野菜が好みで、特売の時に買いだめしています。
今日安いな、と思って値段だけ見て、急いでいたので考えずに手に取って、買って帰りました。帰宅後、商品をカバンから取り出すと何とも容器が細い。
あれ?いつのまにダイエットしたのかな?と思って、容量を見ると740g。
以前は930gじゃなかったっけ。と思って、撮った写真がこちら。
(視覚的に比較しやすいので、横向きの写真です)


横幅と高さは同じです。
しかし・・・

f:id:nibunoya:20211204215512j:plain

 

いやいや、奥行きが細すぎやろ。
陳列したときに、正面から見ると、通常のサイズに見えるところがいやらしい。

f:id:nibunoya:20211204215509j:plain



記事はこのようなリリースです

www.ssnp.co.jp「環境に配慮したECOボトル」を「充実野菜」ブランドに採用している。

ECOボトル(リサイクルペット樹脂、または植物由来ペット樹脂を使用したペットボトル)を採用する。

今回は、プラスチック問題への対応をより強化した。

「本来なら導入までに1年以上かかるところ、アフターコロナに向けて開発を急ピッチで行った。」ECOボトル導入に合わせ、大型サイズの容量を、最後までおいしく飲み切れる最適な容量として、740gペットボトルへ一新している。これは、単身者や二人世帯の増加による世帯人数の減少や、ライフスタイルの変化に合わせたものという。調査によれば、野菜飲料の飲用者は50〜60代の中高年層が多く、3〜4日間で飲む量は平均718ml。お客様相談室には昨年、開栓後の野菜飲料の賞味期限に関して100件を超える問い合わせがあり、既存の930mlを飲み切れないという声が多いという。

 

・この件に限らず、環境に配慮というなら、小分けにせず大容量にすると梱包資材が効率的になり、一番だと思う。
記事には、「イエナカ消費が拡大したことで、野菜飲料は大型サイズの需要が復調している」、とあるので、この消費量平均718mlは増加するのではないか?だとしたら、梱包資材の低減や、買い出し回数減のため、大容量を維持するべきじゃないか?

・3〜4日間で平均718mlは、本当なのか。1日240~180mlだ。(平均というのも気になる。極端に飲む人/飲まない人がいるので、中央値を取るべきではないのか。)
1日の消費量が本当だとして、4~5日間で900~960ml。値上げ前の元の容量だ。
開栓後要冷蔵なんだし、3~4日で消費が、4~5日で消費へ、1日伸びたところで、消費量の統計にもブレはあるし味の変化も小さく、有意な差はないんじゃないか?

・開栓後の野菜飲料の賞味期限に関して100件を超える問い合わせがあるとのことだが、そのすべてが「量が多くて飲みきれない」というクレームとは考えにくい。
野菜飲料カテゴリで1761万ケース/年も出荷していて('21/12決算説明IR)、100件のクレームのために動くか?

・少数のクレームを聞いて、改善効果が有意か今ひとつ分からないのに、わざわざ金型を新開発して、PETボトル容器や梱包箱を作り直すかな。それでも理由は、金型費以上に損益改善になるから、しか見当たらない。

何か、欺瞞に満ちた説明だわ。
いや、別に値上げしていいですよ。原材料/輸送費の高騰し、採算是正のためやむを得ず、と説明する方が好感が持てる。
実際、'19/2/1のリリースでは正直にその説明になっている。

www.itoen.co.jp


最近、日本に欺瞞に満ちた説明があふれていると思う。
①ひどく複雑な話にして理解しにくくする (タイトルで釣って中身が違う、大きなタイトルに小さな文字で限定条件がついているとかも含め)、②あなたのためを思ってやったんですよという表現方法(よく聞くと自分都合で余計なお世話)、③ひどいのになると、忘れた、記録は捨てたから分からない、
というようなもの。

ミスなら謝罪と今後の対応。値上げは、正直に環境の説明をするか、そもそも説明をしなくてもいいと思います。理屈は小学生にも分かる理屈で。

最近、日本がこういうよく分からない説明が普通になってきた気がする。製品/サービスの重要度が高く、既存加入者だけでなくCMで多くの人に影響を及ぼした携帯電話業界から目につき始めたと認識しているが、これらの手法が社会のモラルを落としたと思う。

もう一度になりますが、値上げは別にかまいません。値上げの説明も、(興味はありますが)、別になくてもかまいません。
外資系でよくあるのは、値上げの一方的な通知だけで、説明はなし。値上げ理由を聞いても一般的なことだけで、非開示。外資系の商品は、この品質/機能でこの値段だけどよかったら買って、というスタンス。ざっくり8割くらいのユーザーに刺さればいい最大公約的な品質/機能で、2割は捨ててる。これでいいと思う。特殊仕様を要求するばかりで金払いも良くない層は捨ててもいい。
商品に魅力があれば買いますから。逆に、価格を下げることでしか優位性が発揮できないものは淘汰されればよいと思います。

投資の話に繋げると、私のようなパンピーにとってできることは、成長力のある会社や先高感のある商品に投資して、世の中が値上げラッシュになっても、ヘッジできるようにしておくことですね。投資してなかったら、日本の国力低下と円安により今後確実に貧しくなると思います。
あら。今見たら伊藤園の株、けっこういい感じじゃないですか。充実野菜値上げのヘッジにいいかも・・・。

なお、キャリアに可能性のある若い人はお金の投資も少ししつつも、やはり自分の本キャリアの知識/経験などの元本への投資をオススメします。